【不在者財産管理人選任/堺市】空き家を売りたいが行方不明の相続人がいる

空き家を売りたいが兄が行方不明・・・

ご依頼人Aさんのお母様は数年前にお亡くなりになり、お母様が住んでいた自宅は誰も住む人がいなくなりました。いわゆる「空き家」状態です。

空き家は放っておくと劣化も進みますし、雑草なども生えてくるので、管理するのも大変です。そして、毎年、固定資産税も掛かります。

そこで、結婚し持ち家もあるAさんは、自宅を売却したいと考えました。

売却するためには、亡くなった方名義から相続人名義に変更する登記が必要です。

そして、その登記をするには、相続人全員で遺産分割協議をし、相続人全員で遺産分割協議書に署名捺印及び全員の印鑑証明書が必要ですが・・・お母様の相続人は、お子様であるAさんとAさんのお兄様ですが、お兄様とは数年前から連絡が取れないというのです!

 

相続人が行方不明だとどうする?

相続人が行方不明の場合、相続手続きが出来ないわけでは無く、不在者財産管理人の選任又は、失踪宣告という手続きにより、進めていくことが可能になります。

ただ、失踪宣告は行方不明になったときから7年間(災害や遭難などの危難で生死不明の場合は危難が去ってから1年間)経過したことが必要なので、今回には当てはまりませんでした。

ちなみに、失踪宣告は「死亡」したと見なされることに対して、不在者財産管理人は死亡とは見なされません。

 

不在者財産管理人とは?

不在者財産管理人とは、行方不明の相続人に代わって財産を管理する人のことを言い、許可が出れば相続人に代わり遺産分割協議に参加することも可能です。

ただし、不在者財産管理人は、不在者の財産を守らなければならないため、遺産分割協議では、お兄様の法定相続分は確保する必要があります。なので、不在者財産管理人が決まっても自宅売却のお金をAさんだけのものにすることは出来ません。

 

兄の行方を調査

 

不在者財産管理人を選任するとしても、きちんと行方を調査する必要があります。

まず、お兄様の住民票や戸籍の附票から住所地を調べました。住所地は今回売却する自宅になっており、空き家のため誰も住んでいる形跡はありません。

次に、Aさんが知っているお兄様の最後の住所地に手紙を送りました。書留にすると、受け取られることなく期間が過ぎて返ってきました。普通郵便では届きますが、特に返事はありません。住所登録がされていない場合は「宛所不明」で返ってきますが、そうでは無いため住んでいる可能性があります。

そこで、遠方でしたが、その住所地を訪れることにしました。

インターホンを鳴らすも返事は無し、ガスや電気メーターも動いてなさそう、郵便物は溜まっている。おそらく住んでいないということが分かりました。そして、これらのことを調査報告書として当事務所でまとめました。

 

家庭裁判所へ不在者財産管理人の申し立てをする

お兄様の不在者財産管理人選任の申し立てをするため、家庭裁判所への提出書類を当事務所で作成しました。

不在者財産管理人については、こちらから候補を出すことも可能ですが、最終的には裁判所が決めるので必ず候補の人がなるとは限りません。今回は親戚の方を候補にしましたが、最終的には裁判所が決めた弁護士さんになりました。

 

不在者財産管理人決定!遺産分割協議をする

不在者財産管理人が決まれば、遺産分割協議をするため、「権限外行為許可」の申し立てをします。その許可がおりれば、お兄様に代わり、不在者財産管理人が遺産分割協議書に署名捺印し、印鑑証明書を用意し、売却のための名義変更登記が出来ます。

 

相続人に行方不明者がいる場合

このように相続人に行方不明者がいる場合、相続手続きをする手段はあるにはありますが、大変です・・・。数か月~1年ぐらいは掛かりますし、費用も掛かります。

すでに相続人に行方不明者がいると分かっている場合は、生前対策として、遺言や贈与等を検討することが必要です。

遺された家族が大変な思いをしないように、ぜひ生前対策を検討して頂きたいと思います。

シーファーストは生前対策のご相談も受けています。お気軽にご相談ください。

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