【司法書士が解説】認知症の相続人がいる場合の相続手続きの進め方と成年後見人制度について
認知症の相続人がいる場合、そのままでは遺産整理ができません

相続が発生し、いざ遺産整理(預貯金の解約や不動産の名義変更など)を進めようとした際、相続人の中に認知症などで判断能力(意思能力)を喪失している方がいる場合、そのままでは相続手続きを行うことはできません。
遺産分割協議は法律行為にあたるため、意思能力がない状態で行われた協議や、その結果作成された遺産分割協議書は、法律上「無効」となります。(参考:民法第3条の2|e-Gov法令検索)
ご家族が無理やり書類に実印を押させたり、署名を代筆したりしても法的な効力は持たないため、適切な法的手続きを踏む必要があります。
原則:家庭裁判所で「成年後見人」を選任する

認知症の相続人がいる場合の遺産整理において、原則となるのが「成年後見制度」の利用です。家庭裁判所に申立てを行い、本人の代理人となる「成年後見人」を選任してもらうことで、後見人が本人に代わって遺産分割協議に参加できるようになります。
成年後見人を利用した遺産整理のフロー
STEP1:家庭裁判所への申立て
認知症の方の住所地を管轄する家庭裁判所へ申立てを行います。
※岸和田市にお住まいの方の場合、管轄は「大阪家庭裁判所 岸和田支部」となります。
STEP2:成年後見人の選任(約2〜3ヶ月)
裁判所による調査や医師の鑑定等を経て、成年後見人が選任されます。
STEP3:遺産分割協議の実施
他の相続人と成年後見人が話し合い、遺産の分け方を決定します。
STEP4:遺産整理(相続手続き)の実行
決定内容に基づき、預貯金の解約や不動産の相続登記を行います。
※制度の詳しい内容については、裁判所の公式ページもご参照ください。
(参考:成年後見制度について|裁判所)
| 管轄裁判所(岸和田市の場合) | 大阪家庭裁判所 岸和田支部 |
|---|---|
| 所在地 | 大阪府岸和田市加守町4-27-2 |
例外:成年後見人を立てずに遺産整理を進める方法

成年後見制度の利用には時間や費用がかかるため、事情によっては別の方法を選択できるケースもあります。認知症の相続人がいても、以下のケースでは遺産分割協議が不要なため、後見人を選任せずに遺産整理が可能です。
1. 被相続人の有効な「遺言書」がある場合
被相続人が生前に正式な遺言書を残しており、その内容に従って遺産を分ける場合、遺産分割協議は不要です。認知症の相続人であっても、代理人を立てずに遺言通りに預貯金や不動産を受け取り、名義変更等の手続きを進めることができます。
2. 法定相続分どおりに相続する場合
民法で定められた「法定相続分」の割合で遺産を共有する場合も、話し合い(遺産分割協議)が発生しないため、後見人は不要です。法律行為を行わずに遺産を受け取ることができます。
【重要】成年後見人を立てない場合の注意点(不動産がある場合)
法定相続分で相続した場合、不動産は「相続人全員の共有名義」となります。しかし、将来その不動産を売却したり、活用したりする際には、共有者全員の同意(法律行為)が必要となるため、結局そのタイミングで認知症の相続人のために成年後見人を立てざるを得なくなります。
「最初から後見人を立てて単独名義にしておけばよかった」と後悔されるケースが非常に多いため、専門家による慎重な判断が必要です。
解決事例:成年後見制度を使い認知症発症後にマンションの売却が出来たケース>>
将来の認知症対策には「家族信託」もおすすめ

現在は元気でも、将来ご自身やご家族が認知症になった場合に備える対策として「家族信託」が注目されています。
家族信託とは、本人の判断能力があるうちに、信頼できる家族に財産の管理・処分権限を託す仕組みです。例えば、実家の管理を子供に託しておけば、本人が認知症になって施設に入所する際など、託された子供の判断で実家を売却し、介護費用に充てることができます。
あらかじめ財産の承継先(帰属権利者)を定めておくことで、将来の遺産分割協議を回避し、スムーズな遺産整理を実現することが可能です。
岸和田市の遺産整理・相続手続きはお任せください
認知症の相続人が関わる遺産整理は、成年後見制度の申立てから金融機関の手続き、不動産登記まで、非常に煩雑で専門的な知識が求められます。当事務所では、成年後見人の申立てサポートから、複雑な遺産整理業務(相続手続きの丸ごと代行)まで一貫して対応可能です。
当事務所が選ばれる理由
相続のお悩みは、実績豊富で地域に根ざした当事務所にお任せください。多くのお客様に選ばれる理由をご紹介します。
1. 累計5,500件以上の相談実績
開業以来、数多くの相続に関するご相談をお受けしてきました。豊富な経験に基づき、お客様に最適な手続きをご提案します。
2. 創業30年以上の信頼
岸和田市を中心に、南大阪エリアで長年にわたり活動。地元に密着した確かなノウハウでお悩みを解決に導きます。
3. 他士業とのワンストップ連携
税理士、弁護士、土地家屋調査士と提携。複雑な問題も当事務所が窓口となり、一括してスピーディーに対応可能です。
4. 資格者10名以上の充実体制
多数の資格保有者が在籍し、万全のサポート体制を構築。女性スタッフも多数在籍しており、きめ細やかな対応が好評です。
面倒な手続きをすべてお任せしたい方へ
「相続手続き丸ごとサポートプラン」
「平日は仕事で役所や銀行に行けない」「親族間での話し合いを円滑に進めたい」「財産が多岐にわたり整理できない」といった方のために、当事務所では相続に関する手続きを一括で代行するプラン(遺産整理業務)をご用意しております。
- 面倒な戸籍収集から、不動産・預貯金の名義変更まで一括代行
- 銀行等の遺産整理業務と比較して圧倒的にリーズナブルな費用
- 税理士や弁護士と連携し、窓口一つで解決できるワンストップ対応
相続手続きは身近な司法書士にご相談を

相続の手続きは、役所、年金事務所、法務局、税務署など、原則として平日しか開いていない窓口へ何度も足を運ぶ必要があります。特に、昔の戸籍謄本を遡って集める作業や、法務局へ提出する厳格な登記申請書類の作成などは、ご家族にとって想像以上の負担となります。
「手続きの全体像がわからず不安がある」「平日に休んで役所に行く時間が取れない」とお困りの方は、相続・不動産登記の専門家である司法書士に一度ご相談されることをおすすめします。
当事務所では、面倒な戸籍収集から、義務化された不動産の名義変更(相続登記)、さらには各専門家(税理士など)との連携まで、岸和田市での相続手続きをワンストップでサポートいたします。
予約受付専用ダイヤルは0120-079-077になります。お気軽にご相談ください。
LINEでも相続相談のご予約受付中!
お問い合わせフォームへの入力の前に、当事務所のLINEアカウントの友達登録をお願い致します。
LINE登録は以下のバナーをクリック!
当事務所ではLINEでも相続の相談や面談のご予約を受け付けており、営業時間外の面談予約などLINEの友達登録をして頂くことで手続きなどをより円滑に進めることができます。
LINEアカウントをお持ちのお客様はぜひLINE友達登録の上、LINEからご連絡いただけますと幸いです。
この記事を担当した専門家

司法書士法人C-first
代表社員
山内 浩
- 保有資格
代表社員司法書士 家族信託専門士
- 専門分野
家族信託 相続 遺言 生前対策
- 経歴
司法書士法人C-firstの代表を務める。平成6年4月に貝塚市にて開業、平成25年4月には合併を経て事務所名をC-firstに改名。高齢者の生前対策について新しい財産管理承継ツールである家族信託などを活用して、高齢者の生前対策に最適なプランを提供する。
- 相続手続き中で苦労するポイント
- 相続手続きの流れ
- 【司法書士が解説】相続人が多く遺産分割の話し合いや手続きが進まない!複雑な相続はどうすればいい?
- 【岸和田市】遺産整理業務の内容と流れを司法書士が解説
- 岸和田市で複雑な相続手続きにお悩みの方へ|相続手続き丸ごとサポート(遺産整理業務)
- 前妻がいる場合の相続!前妻の子は相続権がある?相続の専門家が解説
- 面識のない相続人が現れた!無視はできない?相続手続きはどのように進めるべきか
- 相続人が未成年の場合
- 海外に在住している相続人がいる場合
- 行方不明の相続人がいる!連絡が取れない場合の相続手続きの進め方
- 【司法書士が解説】認知症の相続人がいる場合の相続手続きの進め方と成年後見人制度について
































































