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登記費用はなぜ高いと感じる?見積書の内訳をわかりやすく解説

こんにちは。
司法書士法人C-first 岸和田事務所の古家由紀夫です。

 

寒い日が続いていますね。外に出るのが億劫になる季節ですが、我が家では、昨年取り付けた内窓のおかげで、家の中は以前よりも暖かく、快適に過ごせています。一緒に暮らしている猫たちも、その快適さを満喫しているのか、例年以上に元気に飛び回って大変です。



さて今回は、司法書士に登記を依頼し、見積書を受け取ったときに多くの人が感じるであろう「なんでこんなに高いの?」という疑問について書いてみました。

 

登記制度は、普段の生活ではあまり意識することのない制度です。

だからこそ、実際に費用を目にしたとき、強い違和感や負担感を覚えるのかもしれません。
あくまで私個人の視点からの話であり、もしかすると的外れな意見かもしれませんが、「登記や登録免許税をどう捉えるか」という点について、一つの考え方としてお読みいただければと思います。

 

登記の見積書は、大きく分けると次の二つで構成されています。
ひとつは司法書士報酬、もうひとつは登録免許税などの税金や実費です。

司法書士の報酬は現在自由化されており、法律で一律の金額が決められているわけではありません。そのため、同じ登記内容でも、依頼する司法書士によって金額に差が出ることがあります。近年は物価上昇の影響もあり、全体的に報酬が上がってきていると感じます。

一方、登録免許税は法律によって定められている税金です。
たとえば土地の売買では、不動産の評価額に一定の税率を掛けた金額が登録免許税となります。

 

では、この登録免許税、ひいては税金というものはなぜ存在するのでしょうか。
税率をゼロにすれば、家を買うときの負担も減り、良いことのようにも思えます。

正直なところ、私自身も、税金を払わなくていいなら払いたくありません。

ただ、こうした疑問は、昔から多くの人が考えてきたテーマでもあります。
「税金とは何なのか」「見返りのない負担なのか、それとも別の意味があるのか」と。


その点について、旧一万円札の肖像でもあった福沢諭吉は、税金を支払うことで社会の秩序や安全が保たれるのであれば、それは「安い買い物だ」という趣旨のことを述べています。

税金とは、奪われるお金というよりも、秩序や信用、安全を社会全体で維持するための費用と考えることができます。
もし警察や消防といった仕組みがなければ、危害を受けたときも、火事が起きたときも、私たちはそのすべてを自分たちの力とお金で対応しなければなりません。

それを個人で賄おうとすれば、現在支払っている税金よりも、はるかに大きな負担になる可能性があります。

 

この考え方には、登記制度を考えるうえでも通じるものがあると思います。

不動産を買ったとき、会社を設立したとき、相続が発生したとき。登記は「やらなければならない手続」として、淡々と処理されがちです。

しかし、もし登記という仕組みがなかったらどうなるでしょうか。
この土地は誰のものなのか。
この会社は本当に存在するのか。
この担保は誰が優先なのか。

その都度、確認や争いが必要となり、私たちの時間もお金も、そして信用も、今よりずっと消耗してしまうでしょう。
登記とは、そうした混乱を未然に防ぎ、社会を円滑に回すための仕組みです。

トラブルが起きたときのための制度というよりも、トラブルが起きにくい状態を保つための制度だと言えるかもしれません。

登記制度は、目に見えにくい制度です。そして、問題が起きていないときほど、人はその存在を意識しなくなるのではないでしょうか。
だからこそ、登記の見積書を見たときに、その価値が実感しにくく、「高い」と感じてしまうのだと思います。

司法書士の仕事は、この分かりにくい制度をできるだけ分かりやすく説明し、将来起こり得る争いを、静かに減らしていくことだと考えています。


「まだ大丈夫」「今すぐ困っていない」「そもそも登記制度って何?」

 

そう感じるときほど、登記制度は目立たず、しかし確実に機能しています。

登記は高い手続ではなく、何も起きない状態を保つための“備え”なのかもしれません。

 

もっとも、現在の登録免許税の税率や司法書士報酬の水準、その他の税金も含めて、それらが本当に適正なのかどうかについては、私自身には明確な答えはありません。

制度としての役割と、実際の負担感との間には、常に議論の余地があるのだと思います。

私たちC-firstでは、登記や法律に関する疑問について、できるだけ分かりやすい説明を心がけています。
気になることがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。

この記事を担当した専門家

司法書士法人C-first

代表社員

山内 浩

保有資格

代表社員司法書士 家族信託専門士

専門分野

家族信託 相続 遺言 生前対策

経歴

司法書士法人C-firstの代表を務める。平成6年4月に貝塚市にて開業、平成25年4月には合併を経て事務所名をC-firstに改名。高齢者の生前対策について新しい財産管理承継ツールである家族信託などを活用して、高齢者の生前対策に最適なプランを提供する。


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