【遺贈登記/和泉市】自筆証書遺言検認~遺言執行者選任~遺贈登記まで

弟の書いた遺言の記載が謄本と異なり、あわや名義変更できない事態に。

 

亡くなった弟から遺言書を預かっていた。

ご相談者様の弟さんは、結婚歴があり、お子様もいらっしゃいました。ただ、離婚された後は、お子様に会うことは無く、疎遠になっていました。

その後、弟さんはお1人でお住まいでしたが、病気を患ってしまい、ご相談者であるお姉様が手助けをされていました。

そんな中、自分の将来を案じられた弟さんが自筆証書遺言を作成し、お姉様に託されました。

その後、弟さんはお亡くなりになり、遺言書をお持ちになって、お姉様が当法人にご相談にいらっしゃいました。

 

自筆証書遺言は、家庭裁判所の検認の手続きが必要!

遺言には、大きく分けて2種類あります。1つ目は「公正証書遺言」で、これは公証役場で作成する遺言です。2つ目は「自筆証書遺言」で、自分の字で全文書く遺言です。

自筆証書遺言」については、家庭裁判所での「検認手続き」が必要になります。

 

これは、遺言書の有効性を審査するわけでは無く、偽造・変造防止のために行われる手続きです。ただ、これを行わないと、遺言内容に従って、手続きを進めることは出来ません。

検認手続きのおおまかな流れは、以下です。

①必要書類(戸籍謄本等)を集めて、申立書と一緒に家庭裁判所に提出

②家庭裁判所から相続人、申立人に通知

③遺言書検認(家庭裁判所にて)

 

今回、遺言書には、不動産、預金、自動車をお姉様にあげる。と書かれていました。

弟さんの法定相続人はお子様お1人です。お姉様は相続人ではありません。

何もしなれば、弟さんの財産はすべてお子様が相続することになるため、検認手続きが必要になりますので、当法人で書類収集・書類作成をさせて頂きました。

検認手続きは、相続人に通知がいくため、お子様にも連絡はあったでしょうが、検認日当日、お子様はいらっしゃいませんでした。

そして、検認が終了しました。

 

遺言を実行するためには遺言執行者を選任する必要がある!

遺言書には弟さんがお住まいだったマンションをお姉様に譲るということが書かれていました。そのマンションをお姉様名義にするためには「遺贈登記」が必要になります。「遺贈登記」を行うためには、原則、相続人であるお子様にご協力(印鑑証明書の用意等)して頂く必要がありますが、お子様には協力して頂けそうにありません。

この場合、遺言執行者を選任する必要があります。

遺言執行者とは、遺言の内容を実現する人で、今回だと、マンションをお姉様名義にする登記手続き、預金解約、自動車の名義変更の手続きをしていきます。

遺言執行者を選任する為には、家庭裁判所への申立てが必要です。「遺言執行者をこの人にしてほしい!」とこちらから希望を言うことは可能ですが、最終的には家庭裁判所が決めます。今回は、お姉様を候補者にし、そのまま通ったので、お姉様が遺言執行者になりました。

 

いざ、マンションの名義変更!しかし、遺言書のマンションの書き方が登記簿とは少し違う!!

そして、ご相談から数か月後、ようやくマンションの名義変更に入れますが、なんと、遺言書に書かれているマンションの書き方が登記簿とは少し違っていました。

基本的に、遺言書に不動産を書く場合は、登記簿と同じ書き方をする必要があります。それが違うと、遺言書に書いている不動産が特定できず、名義変更が出来ません。

今回、事前に法務局に相談すると、この遺言書だと、特定出来ていないので、名義変更は出来ないとのこと・・・でも明らかに弟さんがお姉さんにあげたいマンションはこれ!というものがあるのです。

そこで、判例や今までの事例を調べ、法務局と協議をし、なんとか弟さんのマンションをお姉さんに名義変更することが出来ました。

 

自筆証書遺言は注意が必要!

今回は、なんとか名義を変えることが出来ましたが、自筆証書遺言は、気軽に書くことが出来る反面、「検認の必要があること」+「内容が間違っていれば無効になること」があり、とても注意が必要です。そして何より、自筆証書遺言は遺された人がしなければならない手続きが非常に複雑になります。

遺言を書くこと自体は、想いが後世に伝わるのでとても良いことだと思いますが、書き方には注意が必要です。やはり、遺された人のことを本当に考えるのであれば、検認手続きが不要な公正証書遺言をオススメしております。

そして、専門家にきちんと相談して、法的に有効で、円満な相続が実現できる内容の遺言書を作成して頂きたいと思います。

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