市役所からの通知で発覚した相続 遺言書調査により未納税金請求を回避した事例
相談者の家族関係
ご相談者
甥Aさん
(被相続人の妹(長女)の代襲相続人)
被相続人
相談者から見た伯父
(3人兄妹の長男・配偶者は先に死亡、子なし)
相続人
甥Aさん
被相続人の妹 (次女)
計2名

ご相談内容
ご相談のきっかけは、市役所から届いた一通の手紙でした。
その手紙には、伯父様が半年以上前に既に亡くなっており、相続人として未納となっている税金を納めてほしい旨が記載されていました。
Aさんは、この手紙によって初めてご自身が伯父様の相続人であることを知り、当事務所へご相談に来られました。
伯父様とは長年疎遠でしたが、以前の生活状況から借入れなどはなく、終活もしっかり行っていたと思われたため、「遺言書が残されている可能性が高いので調査してほしい」とのご希望でした。
担当者からのアドバイス
遺言書の有無が分からないまま相続手続きを進めてしまうと、後になって遺言書が見つかった際に大きなトラブルとなる可能性があります。
場合によっては、一度取得した財産を返還しなければならないケースもあります。
遺言書の有無で今後の方針が大きく変わるため、まずは、Aさんのご希望どおり、遺言書の調査を行うことをご提案しました。
提案したメニュー
遺言調査+相続人調査(戸籍収集)
解決までの流れ
まず、公正証書遺言の有無を公証役場へ、自筆証書遺言保管制度の利用の有無を法務局へそれぞれ照会しました。

その結果、伯父様が生前に作成された公正証書遺言が存在することが判明しました。
その後、遺言書を保管している公証役場から写しを取り寄せて内容を確認したところ、
「全財産を亡・妻側の親族Tへ包括して遺贈する」
「本遺言の遺言執行者として、受遺者Tを指定する」
という内容が書かれていました。
この結果を市役所へ報告したところ、Aさんを含む法定相続人に対する未納税金の請求は行われないこととなりました。
元々、相続放棄の意向を示されていたこともあり、Aさんも、相続人としての立場や今後の対応が明確になったことで、安心されたご様子でした。
同じようなお悩みをお持ちの方へ
亡くなられた方と疎遠だった場合には、Aさんのように「自分が相続人であることを知らなかった」という方も少なくありません。
また、財産や負債の状況、遺言書の有無が分からず、どう対応すればよいか悩まれることも多いでしょう。
そのような場合は、相続手続きを進める前に、まず遺言書の有無を確認することをおすすめします。
遺言書が見つかれば、相続人の権利義務や財産の承継先が大きく変わることがあります。
特に、公正証書遺言や法務局保管の自筆証書遺言は、比較的確実に調査することが可能です。
突然、市役所や金融機関などから連絡があり、自分が相続人であることを知った場合でも、慌てて手続きを進めず、まずは専門家に相談し、相続関係や遺言書の有無を確認することが大切です。
そうすることで、思わぬトラブルを防ぎ、適切な対応を取ることができます。

一方で、遺言書が作成されていても、その内容を実現する「遺言執行者」が適切に動かなければ、遺言が十分に活用されないこともあります。
今回のケースのように、遺言書が存在していても、その存在が関係者に知られず、結果として法定相続人に税金の請求が行われるなど、本来避けられたはずの手続や負担が生じてしまうことがあります。
遺言書を作成する際は、内容を整えるだけでなく、亡くなった後に確実に遺言が実現される仕組みを整えておくことも大切です。
そのため、遺言執行者には信頼できるご家族だけでなく、相続手続に精通した専門家を遺言執行者に指定することも重要です。
司法書士法人・行政書士法人C-firstでは、遺言書の作成から遺言執行まで、一貫してサポートしております。
相続や遺言についてご不安がありましたら、お気軽にご相談ください。
この記事を担当した専門家

司法書士法人C-first
行政書士
丸谷春稀
- 保有資格
行政書士
- 専門分野
相続 遺言 家族信託 成年後見
- 経歴
立命館大学経営学部を卒業後、令和3年度行政書士試験に合格。翌年7月行政書士登録。家では年の離れた妹の面倒を見るイクメンの兄。






























































